対談企画第二回「OBと運営が語るPrism(前半)」
お久しぶりです。今日は、前回かなりご好評を頂いた、対談第二弾をお届けします。
PRIDE月間に前半のアップを予定していたのですが、執筆担当の千が課題とバイトに飲み込まれ書けず、ということが起こり、7月も半ばになってからのお届けとなってしまいました。
本当に申し訳ありません……。
今回対談して頂いたのは、元副代表のこうめいさんと、現運営メンバーの大内さん。
落ち着いた雰囲気のお二人に、和やかな雰囲気のまま対談をして頂きました。
自己紹介をお願いします。
こうめい:元副代表でOBのこうめいです。セクシュアリティはFtMで、恋愛対象の性別はわからないな、という感じです。カンフー映画と仮面ライダーが好きな社会人一年生です。仕事が嫌です(笑)
大内:現運営メンバーの大内です。セクシュアリティはクエスチョニングです。特定のセクシュアリティを名乗ることもありますが、少なくとも今はクエスチョニング自認ですね。趣味は漫画読んだりアニメ見たりゲームしたり、声優を追いかけたりしています!
こうめい:大内は多趣味だよね。
大内:そうですかね? 二次元に固執して生きてるだけですよ(笑) あ、あと大学4年生です。
こうめい:もう4年生か、驚くほど早いな(笑)
大内:初めてこうめいさんにお会いしたのは1年生の時でしたからね。早いものです。
次は、それぞれがPrismに入った時の話を聞かせてください
こうめい:俺が大学に入ったのが2013年で、Prismができたのが……何年だっけ?
大内:2015年ですね。
こうめい:2015年か。2013年に大学に入ってからずっと、自分が「普通の」女子とは違うなと思ってて。それで、インターネットで調べてるうちに、自分は性同一性障害なんじゃないかなと思ったんだよね。
大内:それでサークルを調べてPrismに入ったと。あれ、でも2013年ってことはその頃はまだPrismがなかったんじゃ……。
こうめい:うん、なかった。当時見つけた法政大学多摩キャンパスのサークルは活動停止してて、連絡とっても一切返事がなかった。仕方ないから自分で設立するか、くらいの勢いでいたら、ちょうどその時Twitterで「市ヶ谷キャンパスでセクマイサークルを作ります」ってツイートが回ってきて。
大内:おお、すごい運命的ですね。
こうめい:「これだ!」って思って、お茶氏(Prism代表。詳しくは前回の対談記事をご一読ください)にDMを送ったのが最初かな。今でこそお茶氏とはタメ口で話してるけど、ガチガチの敬語でDM送ったのを覚えてる(笑)
大内:ぜんぜん想像がつかない(笑)
こうめい:そのあと、5人くらいで飲み会したのがたしかPrismとして集まった最初の活動のはず。
大内:こうめいさんが副代表やるっていうのは、その飲み会で決まったんですか?
こうめい:いや、その時じゃないよ。それから少し経って人が集まってきてから、ライブハウスでやってたセクマイサークル交流会に参加してさ。そこでPrismとして挨拶をしなきゃいけなくて。最初は「代表の付き添いでーす!」って言ってたんだけど、他のサークルはみんな副代表がいてね。これは副代表いたほうがいいなって話になってその場のノリで俺がなっちゃった。
大内:その場のノリ!?
こうめい:2回目の挨拶では「さっきそこで副代表になりました!」って挨拶してた(笑) その頃はまだPrismも20人いない位の小規模なサークルで、事の重大さをあんま理解してなかった気がする……。でも、そういう交流会での挨拶とかを重ねて、どんどんメンバーが増えていったんだよね。はじまりはそんな感じかな。大内がPrismを知ったのはTwitter?
大内:Twitterじゃなくて、サークル紹介のパンフレットか、学内に貼られていたポスターだったかと思います。私が入学した時にはもうPrismがあったので。
こうめい:その時めちゃくちゃポスター貼ってた記憶ある。
大内:1年の春ってキャンパス内で迷子になったりするじゃないですか。そんな時にたまたまポスターが目に入ったって感じだったと思います。
こうめい:あるあるだね。俺も1年の時、壁に貼ってあったサークル紹介のポスター見たなあ。
大内:私が1年の頃なので、2017年の話ですね。当時の新歓にも参加しましたが、けっこう人数が多くて、「Prismってこんなに人がいるんだ」と驚きました。
こうめい:2017年の新歓、めちゃくちゃ人が多かったんだよね。人多すぎて、「声が届かんわ!」みたいな時もあった。
大内:でもその活気の良さが自分にとっては心地よくて、何度も行くようになって、今に至ります。
こうめい:最初に行った時に人数少ないと、「まあマイノリティだしね」って思って終わりだけど、人数多くて「結構仲間がいるのか」って思えると嬉しいよね。
Prismの中にある「多様性」は、どのようなものだと思いますか。
こうめい:セクシュアリティを公表しなくていいところかな。サークルによっては特定のセクシュアリティに偏ったりって問題があるみたいなんだけど、Prismはそもそもどのセクシュアリティが多いかすらわからない。それも一種の多様性なんじゃないかな。
大内:言われてみればそうですね。
こうめい:セクマイサークルだけど、「誰がどういうセクシュアリティだっていいじゃん」ってスタンスなのは面白いよね。サークルの中でもクローゼットでいることができて、まだセクシュアリティがわからない人とか、言う勇気がまだ出ない、みたいな人も参加できる。そうすると、結果として多様な人が集まるし。
大内:入会希望のDM等の対応をしていると、特定のセクシュアリティの人がメンバーにいるかという質問を受けることが結構多いんですよね。恋愛目的だったり、自分と同じセクシュアリティの人を探していたりと理由は人それぞれだと思いますが、Prism的にはどうしようか迷う質問です。
こうめい:セクシュアリティを言う言わないの多様性を認めてるから結構困るよね。アウティングに繋がる心配もあるし。あと、これは俺が経験したことなんだけど、結構仲良くて何回も会ってるのに、この人のセクシュアリティ知らないなってふと気付いたりすることがあって。
大内:Prismあるあるだ(笑) そもそも、質問に答えようにもメンバーのセクシュアリティをそこまで把握してない、ってことがありますもんね。
こうめい:セクシュアリティより他の個性が尖りすぎててね(笑) みんな違ってみんないいし、セクシュアリティを言うも言わないも本人次第、みたいな懐の広さがPrismの多様性だと思うよ。
Prismを運営している側として、多様性を保つために意識していることはありますか。
こうめい:めっちゃ難易度の高い質問! さっきも話したけど、ぽっと出で副代表になっちゃったからなあ俺(笑)
大内:(笑)
こうめい:年齢以外では何も制限しないことは意識してるかな。Prismは、どんなセクシュアリティであっても、そもそもわからなくても、自分がこのサークルに入りたい、入っていいんだって思えば参加してねっていう間口の広さを大切にしてるから。
大内:そうですね。セクシュアリティはもちろん、インカレなので大学もどこでもOKですし。
こうめい:あとこれは基本中の基本だけど、みんなが居心地の良いように、話題には気を付ける、とかかな。大内はなにかある?
大内:特定のセクシュアリティの話が長くならないようにする、ですかね。話の流れにもよりますが、たとえばトランスジェンダーについての話だけが何十分も続くようなことは避けるように心がけています。
こうめい:Prismには色んな人がいるけど、特定のセクシュアリティに割合が偏っている日があったりするから難しいよね。
大内:特にオンラインで活動してると、どうしてもひとつのグループ、ひとつの話題になってしまう問題点がありまして。なかなか難しいです。
こうめい:いつもだったら活動終わったあとに話しかけてフォローいれたりしてるけど、今はそれもできないしね。そうだなあ、最初からグループ分けて活動してみたりしてもいいかも。「雑談ルーム」「セクマイの話ルーム」みたいな。
大内:ありですね! 特定のセクシュアリティの話が続かないようにしたい、と言っておいて「セクマイの話ルーム」はすごくアバウトな感じがしますが、でも、ここのセクシュアリティがごちゃまぜになっているという多様性をPrismとしては大切にしていきたいですね。
対談の第二回前半は以上となります!
最後に、こうめいさんから「あなたにとってPrismとは」のテーマでメッセージをいただきました。
後半は、お互いへの質問や、Prismに入ろうと考えている方へのメッセージなどをお聞きします!
もちろん、大内さんからの手書きメッセージも!お楽しみに!
インタビュー・文字起こし:大内、お茶漬け
執筆:せん
編集:Prism編集部
special thanks:大内、こうめい
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